ハヤシのブログ

物語創作、ピアノ・ショパン、漫画、クロノトリガー、社会問題などについて語ります。

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この記事の内容は・・・昔(2、3年くらい前)、サイトにBBSがあったときに書いたもの。(なので目にした人もいるかと思う)
ま、今でも参考になる部分があろうかと思うし、初めて読む人もいるだろうということで、編集して、ここに載せることにしよう。

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「日本型ヒーローが世界を救う」(増田悦佐)という日本のマンガ、欧米との比較、事情などなど・・・いろいろと考察された本を読んだ。

まずは、そこに書かれていた内容を紹介しよう。

日本のマンガは、集団主義的であり、男女キャラ、ときには化け物にも、平等な英雄像を創出してしまう。
ヒーロー・主人公が倒すべき敵の心情や、敵側の事情が描かれるので・・・ややもすると、敵は主人公よりも魅力的に描かれたりする。読み手は敵キャラに同情したり、感情移入したりすることもある。

が、アメリカコミックスは、ほかのキャラがヒーロー・主人公を出し抜くようなことはないし、
敵の悪役は、ただただ悪事を追求する・・・人間的魅力があってはないけないらしい・・・
(ちなみに自分はアメリカコミックスはほとんど知らない)

対して、敵キャラに魅力があるマンガは日本にはたくさんある。
で、敵が仲間になったりする。

例えば、「ドラゴンボール」・・・主人公ゴクウは、敵を仲間にしていく。しかも「親分子分」の関係でなく、対等な関係として。

もし、アメリカコミックスならば、敵が仲間になる場合、「親分子分」の上下関係にしてしまうという・・・w
んで、まだまだアメリカコミックスでは、ヒロインは、ヒーローのお荷物的存在、足手まといな存在らしい。わりに男尊女卑?な内容が多いという。

これは驚いた。自分はてっきりアメリカは「男女平等」が進んでいる国だと思い込んでいたので・・・。

ちなみに、アメリカは、世界中の先進国の中で、日本と一,二位を争うほどの女性の給与水準が低い国だという。先進国の中で、女性給与が男性に比べ7割に達していない国は、アメリカと日本だけだという。
アメリカは「人種」の問題もあるので、一流企業などは、「マイノリティの女性」を決められた数だけ重要ポストにつけさせれば、男女間の賃金の格差は放っておいても、処罰されることが無いし、世間からうるさく言われることも無いらしい。
まあ、これからは、男女関係なく、正社員かそうでないかのほうが問題になりつつ時代であるようだが。


おっと・・・話を元に戻そう。

日本のマンガは、子供が自分たちで選べる市場であるという。つまり、子供が自分の小遣いで、自分が選んで買う「子供の市場」である。
対して、欧米では、大人が子供に買い与える。なので、大人が子供に読ませたいものを選ぶ「親の市場」なのだそうだ。

それは・・・日本では、子供だけでお手軽に買い物が出来るが、欧米諸国は車社会であり、どこかに買い物に行く時は車が必要となる。アメリカはとくに犯罪の多い社会なので、小さい子供だけで買い物をするなんてことはまずないそうだ。
子供が親の目の届かないところに行く、ということはなく、従って、モノは「親が子供に買い与える」ということになる。

そう、日本は、子供が「自分で選んだモノを買える環境」にあるという。つまり、日本の子供たちは、欧米諸国の子供たちよりも、早くから経済人(消費者)になれるのだという。
対して、欧米諸国の子供たちは、車が運転できる年齢になってから、ようやく子供だけで自分で選んで買い物が出来るという。

日本のマンガがなぜ面白いのか。
それは、「本当の読み手である子供」が選んで買うことができ、基準はただ「おもしろいか、おもしろくないか」で選ばれ、人気競争にさらされるからだという。
そんな子供が大人になり、マンガに関し「肥えた目」をしているので、当然「大人が読む青年マンガ」も、おもしろいものしか生き残れない。
なので、日本のマンガは、海外のものよりも、ずっと進んでいて面白いのだという。


ところで・・・昔、自分の学生時代は、まだ「いい大人が少年マンガ雑誌を電車の中で読むなんて・・・恥ずかしい、日本人は幼稚」などと言われていたっけ。
もちろん、「マンガは日本が世界に誇れる面白い大衆文化なのだ」という意見もあったけれど・・・今ほど認められていなかった。
ま、大人も面白く読めるのが、日本のマンガということなのだな。


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では、次に・・・
「アメリカコミックス倫理要綱(コード)」について。

●犯罪行為は犯罪者に同情を寄せたり、法や正義の力に対する不信をかきたてたり、犯罪者をまねたいとう欲望を起こさせるような内容はいけない。
●警察官、裁判官など、尊敬されるべき人物、確立した権威に対する敬意を損なうような扱いをしてはいけない。
●犯罪者を魅力あるものとしたり、人が憧れるような取り扱いをしてはいけない。
●善は悪に勝ち、犯罪者はその誤った行為によって、罰せられねばならない。

などなど・・・

アメリカのコミックでは・・・「悪人にも魅力的なところや良いところがある、としてはいけない」という表現規制があるらしい。
悪人にも魅力がある、良いところがある・・・アメリカはそういう表現を恐れたらしい。性的表現や暴力表現よりも、だという。

それは・・・
アメリカは、第2次世界大戦の後も、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争など、戦争に参加しているため、「味方は正義、敵は悪」「悪は倒す、叩き潰す」という観念を刷り込んでおかなくてはいけない。『敵に事情や魅力があっては困る』からなのだそうだ・・・

だから、こんな倫理要綱ができあがったらしい。

しかし、そのアメリカコミックス倫理要綱では、「警察官、裁判官など、尊敬されるべき人物、確立した権威に対する敬意を損なうような扱いをしてはいけない」というが・・・映画などでは、「警察官などの上司、トップがじつは黒幕だった、悪人だった」という物語がけっこうあるような気がするのだが。

ま、そんな倫理要綱などない日本のマンガ。どんどんアメリカに進出していってほしいものである。


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「アメリカのコミック作家の待遇」について。

「アメリカは個人のオリジナリティが尊重される国で、個人が考え付いたことから生ずる収入は、その人に確実に支払われる」と自分も思っていたが、そうでもないらしい。
個人は尊重などされず、企業の横暴がまかりとおる社会で・・・原作者や漫画家の立場は弱いという。

例えば・・・
スーパーマンを生み出した漫画家は、130ドルでキャラクターの権利を版元企業に売り渡し、そのあとは週給15ドルで描き続けたという。
が、ついに、利益の配分を求めて、企業を訴えたが・・・クビになったという。
で、ずっと後になって、示談成立。毎年5万ドルの終身年金が、版元企業から支払われることになったらしい。

ドナルドダッグを生み出した作家は、原稿1枚につき45ドルの作画料しかもらえなかったという。著作権はディズニー法人組織がもっていたので。
そして、引退した作家に対し、ディズニーは作家に「ドナルドダッグ」を描くことを禁止した。
それは、その作家の描く絵に20万ドルという非常な高値がつくようになったからだという。(ただ、さすがに、ずっと後になってからは、作家にキャラクター絵を描くことを許したというが)

アメリカのやり方は、企業が「著作権」を作家から安く買い叩いて手に入れ、作家を薄給のまま、こき使い、引退後も自分が創造したキャラクターの絵も描かせない、という。

日本の漫画家のほうが、はるかに恵まれているらしい。

もしも、日本のマンガ界が、アメリカのようになれば・・・出版社と花形編集者だけが儲け、漫画家や作家はおこぼれを頂戴する、安くこき使われる、という図式になるそうだ。
そして、そうでないから、日本のマンガは発展した・・・ ということらしい。


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「オタク」について。

宮崎勤事件から、マスコミは「オタクは異常性欲犯罪者」として「オタクは暗くて、社会性がなく、対人関係に障害のある人」というイメージを植え付けた。

で、オタクといえば、マンガ同人誌。けど、それは共同作業だし、社会性がないと、本をつくり売ることなどできない。自分はコミケに行ったことは無いが、盛況ぶりは聞いているし、それは、世間一般からオタクといわれていた人たちが開拓していったわけで・・・けど、これって、社会性がないとできないだろう。


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「犯罪とコミックの表現の関係」について。

日本は一番、子供向けマンガ、アニメで性や暴力の表現が自由な国だが、実は・・・そんな日本は先進国の中で一番、犯罪、とくに性犯罪の発生率が低いらしい。

それに対し・・・日本よりも強姦事件の発生率が高いアメリカは・・・
上記「アメリカコミックス倫理要綱」(性や暴力の描写も規制)が定着した1960年代以降、さらに強姦事件発生率が上がり、1960年代は日本の1,8倍程度の発生率、1980年代半ばは、日本の20倍以上の発生率となったらしい。

それに比べ、日本は1960年代と比べて、1980年半ばには、3分の一強に減り、強姦事件発生率は、ぐんと減ってきているというのだ。

ええ?そうだったのか・・・てっきり日本も増えているものと思っていたが・・・

マスコミの報道などをみると、いかにも、マンガなどの過激な性描写や暴力描写の所為で、犯罪が増えている、影響を与えているみたいなことを言われているようだが・・・ぜんぜん、違うようである。

そして、厳しい倫理要綱で、性描写や暴力描写を規制している欧米諸国のほうが、ずっと犯罪率(強姦事件)が高いという。

つまり、マンガコミックが子供に与える影響は、犯罪にはあまり関係なく、いろんな要因があるのだろう。

・・・まあ、犯罪率が低いから、日本は、マンガの表現の規制がゆるいのだ、と言われているらしいが・・・これって、いいことじゃないのか?少なくとも欧米諸国よりは。

欧米諸国のように表現の規制がゆるい日本はダメだ、という話を今までよく聞いたような気がしたが・・・いや、ダメなのではなく、「日本は良い」ということなのだ。

ちなみに、韓国は、マンガだけでなく、映画、テレビ、出版物など、性表現に厳しい規制が設けられているらしい。
しかし、少年の強姦発生率は、アメリカといい勝負で、アメリカよりもちょっと上である。(この本の資料によると)

あれれ?性描写を厳しく規制しているんだから、強姦発生率は日本よりも下でないと、おかしいのに・・・

韓国は単一民族、文化的に日本と似ている。儒教の国である。
そして、性描写を厳しく規制しているのに、アメリカ以上の強姦発生率だとは・・・

過激な表現を規制しない野放しの日本のマンガはおかしい、とよく言われるが・・・
厳しく規制しないといけない、強姦など性犯罪率が高い諸外国のほうが、「なんとかしなければいけない怖い国」なんじゃないのか?

というか、表現を規制して、犯罪抑制への効果があるのか?

表現の規制・・・この効果が果たしてあるのか、大いに疑問をもってしまった。
反対に、「表現の自由」によって、欲望が発散できるのだとしたら・・・却って犯罪抑止力になってるのかもしれない?

ま、要するに「規制が必要な国こそ問題なのでは?」と考えてしまった。

上記で示した「アメリカ倫理要綱」も、なんだか胡散臭い代物である・・・
そんなものがある国ほど、実は問題あり・・・なのではないか?

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ハヤシ

Author:ハヤシ
2003年から8年間、ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)のサイトで、マンガ「ショパン物語」を連載してました。

商業誌でマンガ連載経験あり。

主な作品 
「音吉君のピアノ物語」(小学館・少年サンデー) 
「ご令嬢金崎麗子」(集英社・スーパージャンプ) 
「スカイプレイ」(秋田書店・ヤングチャンピオン)
ほか読み切り多数。

ちなみに「音吉君のピアノ物語」(全6巻)が欲しい方はこちらへどうぞ↓
小学館コミックス「音吉君のピアノ物語」オンデマンドのページ

書き下ろしピアノ漫画「ピアニスト」(彩図社)は現在、中古本としてアマゾンなどで流通。

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RPG「クロノトリガー」に、はまったので、「クロノ関連ネタ」もあります。

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