ハヤシのブログ

物語創作、ピアノ・ショパン、漫画、クロノトリガー、社会問題などについて語ります。

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AD10年、サラによるガルディア建国の話。

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戦乱が続いていたこの時代、ガルディア地方と呼ばれる地にサラ王女は降り立った。

サラ王女の類稀なる魔法能力・・・とくにサラの治癒魔法は、人々を救った。
そして・・・敵に攻められたとき、サラは、自分の魔法を攻撃としては使いたくはなかったが、周りにいた子供たちを守るために、敵の命まではとらない程度に力を加減した魔法攻撃をし、敵を撃退した。

こうして、いつしかサラを女王とする小国ガルディアが築かれていった。
サラ様がこの地に降り立った年を、ガルディアの始まりの年にしようということになった。

サラは、自分が祭り上げられるのに戸惑った。「私はトップに立てるような人間ではない・・・」
でも・・・自分のこの弱気な性格が、母ジールに利用され、ジールの暴走をとめられず、地の民は虐げられ、歪な国になっていったのだ。ジールのような者が国のトップにたっては、民は幸せになれない。いえ、民を幸せにするなんて、不遜なことだけど・・・誰も傷つくことがない平和な世の中を築いていきたい、とサラは願った。
そして、トップに立ってこそできることがあると、女王になる道を選んだのだった。
ただ、思うのは・・・ジール王国は・・・お母様やジャキはどうなってしまったのか、それだけが心配であった。

女王としてトップに立った時、慣れ親しんだ人々はサラを女王様と敬い、いつしかサラと距離を置くようになり、孤独を感じたサラは、母ジールを思った。
「お母様も孤独だったのでは・・・そう、皆、お母様を恐れていた・・・もちろん、お母様に横暴なところがあり、お母様が皆をそうさせていたところもあるけれど・・・」
せめて娘の自分だけは恐れずに、母ジールと接することが出来ていれば、と悔やむのであった。

そんな折、旅人がこのガルディア王国に訪れた、との情報が、サラのもとに届いた。
どんな小さなことでも情報を伝えるように、とサラは家臣に言っていたのだ。

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クロノとプチ、魔王、ルッカ、マールは、どうやらAD10年の時代に降り立ったらしいことを、近くにいた人々から探った。
シルバードは人目につかない裏山に隠し、近くに小国ガルディアがあるというので、そこを目指した。

国に入るとき、いろいろとチェックを受けたが、ただの旅人ということで、入国許可が下りた。

そして、サラという名の女王がここを仕切っているということを聞く。
「サラさん・・・ここにいたのね」マールはポケットにあるペンダントを握った。ペンダントはここから受け継がれてきたのだ。
「魔王、よかったわね。いや、ここではジャキと呼んだ方がいいかしら」とルッカ。
だが、魔王は「・・・ジャキと呼ぶな・・・オレの正体をばらしたら、殺す」とルッカたちをにらんだ。
「え?どうして?サラさんに会えるのよ。正体隠してどうするのよ」
「ああ、そうかー、魔王のそのナリじゃー、サラさん、びっくりするよなー。可愛い幼い弟が、突然、怖い感じの男になっちゃっているんだから。ショック受けるかも」とクロノがからかう。
「大丈夫よ・・・魔王、自信をもって」とルッカが的外れな励ましをする。

魔王は思う。
オレはもうあの頃のジャキではない。手が血に染まった魔王だ。
時空を越える術を見つけるために、情報を得るために、目的のためなら、なんでもやった。
己の欲望に走った母ジールと同じである。

ジャキを名乗り、姉サラの目の前に出ることは出来ない。ただ、サラの幸せが確認できればそれでいい。

「もう一度言う。オレの正体をばらすな」魔王はそういうと、ルッカたちから視線をはずした。
「魔王ったら、素直じゃないんだから」とルッカはあきれた様子だったが、マールはなんとなく魔王の気持ちも、ほんの少し分かる気がした。いえ、的外れかもしれないけれど、私も正体をばらされたくないという気持ちをしょっちゅう持っていたことがあるわ・・・

正体を隠し、友達を作ったけれど、正体がばれる度に、友達は「お姫様」と呼んで、離れていった・・・自分の正体をばらすのに、勇気が要った。正体がばれれば、相手が離れていく・・・相手から拒絶されることもある。そして傷つくのだ。
正体は隠し通せるなら隠したい、もしも正体がばれたら、相手は自分を受け入れてくれない・・・そう思ったことが何度もあった。

クロノはからかって「サラさん、ショック受けるかも」なんて言ったけど、案外、魔王には効いた言葉かもしれない・・・マールは魔王を思いやった。
「魔王さんの言うとおりにしようよ。きっと思うところがあるんだわ。私たちにはわからない事情だってあるはずよ」マールの真剣な表情に、クロノとルッカも魔王をからかうのをやめ、思わず頷くのであった。

ひとまず、今すぐ必要ではないモノを売って、ここの通貨を手にし、一行は宿をとった。そこでも、いろいろと情報を収集し、この国の成り立ちや、サラ王女・・・いや、ここでは女王となっているサラのことを聞いた。

「とにかく、サラさん、無事なようでよかったわね」
「ここでは女王か・・・魔王も王だったし、母親もジール王国の女王・・・つくづく王の血筋なんだな、というか、トップになる宿命なんだなー」とクロノが感心した。
「けど、戦乱がおさまったばかりとはいえ、この平和がいつ崩れるかも分からないわ。国をおさめるトップとしてはストレスたまるかもしれないわね」とマールは、いつか国を仕切る立場にならざるを得ないかもしれない自分に重ねる。
「でもガルディア王国は、私たちの時代まで続くのよ。きっと大丈夫よ」とルッカは、部屋の隅にいる魔王に聞こえるように言った。
魔王はただ黙って目を閉じていた。・・・サラは今、幸せなのだろうか・・・
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ハヤシ

Author:ハヤシ
2003年から8年間、ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)のサイトで、マンガ「ショパン物語」を連載してました。

商業誌でマンガ連載経験あり。

主な作品 
「音吉君のピアノ物語」(小学館・少年サンデー) 
「ご令嬢金崎麗子」(集英社・スーパージャンプ) 
「スカイプレイ」(秋田書店・ヤングチャンピオン)
ほか読み切り多数。

ちなみに「音吉君のピアノ物語」(全6巻)が欲しい方はこちらへどうぞ↓
小学館コミックス「音吉君のピアノ物語」オンデマンドのページ

書き下ろしピアノ漫画「ピアニスト」(彩図社)は現在、中古本としてアマゾンなどで流通。

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RPG「クロノトリガー」に、はまったので、「クロノ関連ネタ」もあります。

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