ハヤシのブログ

物語創作、ピアノ・ショパン、漫画、クロノトリガー、社会問題などについて語ります。

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今日は「サマーウォーズ」と「おおかみこどもの雪と雨」について、語ってみる。

そう、昨日「サマーウォーズ」、テレビ放映していたっけ。
初めて観た時は「面白かった。絵もキレイ。田舎もたまにはいいよね」とお気楽な感想を持っていた。

が、今の感想はちょっと違ってきている。
で、以下の記事を読んで、「ああ、たしかに、そうだよな」と思ったりする。

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サマーウォーズ」をつくった細田守はずるい
http://www.excite.co.jp/News/reviewmov/20150703/E1435852914189.htmlより一部、編集転載。

この映画を見るたびに苛立つシーンがある。
スーパーコンピューターを冷却していた氷を、おばあちゃんを冷やしたいと警官の男が移動させたことで、作戦が台無しになる場面だ。
人情がやらかした行動だ。だが「外側」の人間として見ている視聴者からしたら、全く笑えない。
なぜ、一言相談がないのか。
子どもたちが操作を邪魔したことで、キングカズマがラブマシーンにKOされたシーンも、我慢できない。

陣内家の家風は、男は戦え、女は家を守れ、という思想がとても強い。
性差による仕事分担がものすごくはっきりしている。
特に、嫁入りした女性たちは、本家に気を使いながら、でかい屋敷の家事全部背負わないといけない。

船の持ち込みや、スーパーコンピューターのシーン。絵的には、これから何が起こるのかとワクワクする場面だ。
しかし家を守る女達がリアルに描かれちゃった分、見ていて気が気ではない。
畳がいくつだめになったことか。フォークリフトをぶつけた渡り廊下の傷に背筋が凍る。
嫁さんたちの胃は、クライシスだ。

一方、陣内家に密着している側は大変だ。
嫁入りしたショートカットの奥さんは、一切台所から出してもらえていない。

「次男坊って本当に役に立たないわね」「なんでこんな時によそんちの心配までしなきゃなんないわけ?」
独特のルールが流れる、殻に閉ざされた「陣内家」という小さな世界。
突然やってきた健二にオヤジが「ヤったか」と聞いてくる。
人間関係が、濃すぎるのだ。

コミュニケーション過多によるストレスは、『サマーウォーズ』の原点になっている『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』でも描かれている。
電子世界のピンチだというのに、島根の田舎のばあちゃん連中が焦りをわかってくれない。好意がじゃまになってしまうシーンが、幾度も入る。
深すぎる人間関係の鬱陶しさが、戦う子どもたちをいらだたせる。

サマーウォーズ』で、細田守はあえてこのような「濃すぎる関係」の面倒臭さを全部隠さなかった。
息の詰まりそうな人間関係の濃度をひっくるめて、「家族」として表現した。
「美味しいものを食べて手を取り合えばなんとかなる」という「理想=おばあちゃんの思想」で、まとめあげる。

細田守はインタビューの中で、家族について「面倒くさい」「契約にしばられる」と考えていたことを明かしている。
しかし結婚した時に、「それまで会った事もない人と次の瞬間には家族になる、ということが、とても不思議で面白かった」と述べている。
彼の考える、「コミュニケーションの理想形」と、現実と照らしあわせた時に咬み合わないいびつさは、『おおかみこどもの雨と雪』でさらに深化していく。

・・・・・・・・・
転載終わり。

記事の中では、大家族の嫁さんのツイート集も紹介されていた。
http://togetter.com/li/342972

現実はやっぱり大家族は大変。
うまく、まわしていくには、誰かが『犠牲』になるのかも。昔であれば「お嫁さん」だ。そして、おそらく今も・・・

大家族はたぶん・・・精神的にかなりキツイ、厳しいところもある。
賑やかで楽しいところもあるのだろうけど、イライラ、ストレスも相当たまりそう・・・。

そして、一番、上記で紹介した記事の中の「印象に残ったところ」
転載。
・・・・・・・・・

笑顔の葬式の向こう側で、「愛情」の名を持つラブマシーンだけは、誰にも救われなかった。
細田守は自分の思う「理想像」を美しく描ける作家だ。
そして、理想の輪に入れないヤツも、必ずいるのだ。

・・・・・・・・・
転載終わり。

理想の輪の中に入れない人、けっこういると思う。私もその一人。
だけど・・・理想の輪の中に入れる人・・・おそろしく自由が制限されるだろう大家族でやっていける人って、どのくらいいるんだろうか?

ほんとうに大家族が皆が憧れとする「良いもの」であれば、これほど核家族化、そして少子化は進まなかっただろう。プラス面、マイナス面がそれぞれあるだろうが、たぶん「マイナス面」が大きいから、少なくなったのだろう。

ダンナさんだって、お嫁さんの家族、親せきとのつきあいに疲れるだろう。
けど、お嫁さんはもっとだろう。
大家族はストレスが相当にかかり、そこに幸福感はあまり見いだせない気がする。

大家族になり、人間の数が増えれば、それだけ問題が起きる数も多くなる
夫婦2人でさえ、一緒に仲良く生活していくのが難しい場合もあるのに、そこに舅や姑、小姑や親せき一同が加わったら、あちこちで軋轢が生まれるだろうな。

集団になれば、いじめ、も起きる。
これが村になれば、村八分・・・集団は怖い。

まずは夫婦関係。この関係がうまく築けてから、次のステップ。「子ども」だろう。
けど、産後クライシスという言葉がある通り、「子ども」ができると、ガラッと夫婦関係が変わる場合もあり・・・
そして、イクメンという言葉が出てきた今でも、子どもの責任は、主に母親に重くのしかかってくる。

なので、前のブログ記事で話題にしたが・・・「女性の半数が子どもを欲しがらないアンケート結果」が出てしまったのだろう。
いちがいに「女性のわがまま」とは片づけられない気もする。

そこに舅姑、親せきがのしかかれば・・・助けてもらえることもあるかもしれないが、かなり人間関係が大変そうだ。よほど人間関係を結ぶのに長けた人でなければ、ストレスだらけの生活になりそう・・・

サマーウォーズ」は、大家族のストレスを知っている人から見たら、あまり「はまれない物語」だったようだ。

さて、次の細田監督の作品「おおかみこどもの雨と雪」について。
これは、私も最初からあまり楽しめなかった。

主人公の『花』の描かれ方が、あまりに過酷と言うか・・・あれだけ働きに働き、最後は、子供が巣立ち、独りになる。
それが世間でいう「正しい子育て」「(男性が)求める母親像」なのだろうか。

う~ん、母親業ってなんて過酷なんだ、と思ってしまう。

これは賛否両論、分かれると思うし、感じ方は人それぞれだけど、私は『花が幸せそうに見えなかった』のだ。
人間、あそこまで聖人になれるだろうか? なので主人公『花』にも余り共感できず、感情移入もできなかった。よって感動もできなかった。

あれこそ「理想の母親だ」とするなら、ま、花のような「強い生き方」ができる女性はごくわずかだと思う。今の時代ならゼロかもしれない。

よく見かけるイラスト・・・「花があの細い腕で、片手ずつ子どもたち(3、4歳くらいに見える)を抱いている姿」にも違和感もった。両手で一人の子ども(2歳~4歳)をダッコするにも、筋力のない女性にとっては大変だ。

人間あそこまで強くないと、無償の愛を注げる人格者でないと、子どもを持ってはいけないのかもしれないが・・・普通の女性には無理なのでは、と。

というわけで、この記事を紹介。
・・・・・・・・・・・
「おおかみこどもの雨と雪」の花は果して理想の母親なのか
http://www.excite.co.jp/News/reviewmov/20131220/E1387476308916.htmlより一部、編集転載。

この作品が描いているのは、無償の母の愛と、頑張りと、子供の成長だ。
花はとにかく頑張る。ただでさえ子育ては大変なのに、「おおかみこども」という秘密のために誰にも頼れない。子供も思うようには育ってくれない。それでも花は惜しみなく子供たちに愛情をそそぎ、子供のことを一番に考える。花のことを「理想の母親」という人も多い。
だけど、私はちょっと怖くなった。お母さんって、こんなに頑張らなきゃいけないの? 愚痴ったりとか、ヒステリックになっちゃいけないの? こんなに無条件に子供のことを愛せるの?

特に仲の良い友達もいない。バイト先のクリーニング店の人たちはよくしてくれるが、花はどこか心を許していないような印象を受ける。

花が自然にふるまえるのは、おおかみおとこに対してだけ。自分より深い孤独を背負ったおおかみおとこに、花は夢中になる。
「母」になる前の花は、とても寂しい人だ。

序盤に描かれる学校のシーンで、花はいつも一人きりだ。
花が子供に限りない愛を注げるのは、寂しい人だったから。一度は喪った家族。また手に入れたのに、夫は死んでしまった。でも、まだ子供がいる。今度こそ家族を喪いたくない。絶対に守ってみせる……。

盲目的なふるまいは、母親のロールモデルがないことも大きい。花の周囲には、父親のロールモデルはいても、「母親としてどうふるまうべきか」を示してくれる人がいない。花が参考にするのは本。育児の本を片っ端から読み、熱心にメモする。花は母としてのふるまいを「知って」はおらず、「勉強」している。

監督は公式インタビューでこう答えている。
「自分の身近で子供が出来た夫婦が増えてきたときに、親になった彼ら、特に母親がやたらカッコよく、輝いて見えて、子育ての話を映画に出来ないかなと思ったんです。自分が体験してみたい憧れを映画にしたという感じです」
「それまで『母』というと、ちょっと縁遠い印象があったのが、自分の知り合いということもあって、自分たちの目線の中で、子供を育てるという責任を背負う姿が素敵に見えたんだと思います」

不思議な感じがする。どこか他人行儀なのだ。結婚したら自分も親戚の一員になるし、子供だってできて妻が「母」になるかもしれない。でも、細田監督の視線は外部からの「羨ましい」「憧れ」に留まっている。その中に加わりたい、加わろうという目線ではない。

細田監督は、親戚の絆も、母子の愛情も、実感として持っているわけではない。周りで出会い、「そういうものなのか」と学び、作品にしている。その姿は、がむしゃらに子供二人を愛する花と似ている。

『時をかける少女』も、『サマーウォーズ』も、『おおかみこども』も、コミュニケーションや絆を描いているはずなのに、どこか歪な印象が残る。それは、細田監督が憧れを抱き、理想だと思うものが、私にとって完璧すぎるからだ。

・・・・・・・・・・・・
転載終わり。

そこで、ほかの人のこんな感想を目にした。

転載【それにしても、『雨』(息子)が山に帰った後、村の人にどんな言い訳をしたんでしょうか】

ああ、たしかに・・・
花は、助けてくれる村人らにも、自分の子どもの本当の姿=秘密を明かしていない。
つまり、本当に村人たちと『信頼関係』を築いていないのだ。
そして、子どもたちが巣立ち、花は村に独り「取り残される」・・・たぶん、ずっと村で暮らすのだろう。
ものすごい孤独だ。あそこまで子どもに尽くし、そして独り取り残されたら、『空の巣症候群』になりそうだ。

花はなんだかずっと「寂しい人」のように思った。家族の縁にうすい人。よって、幸せそうに見えない。

「いや、花は崇高な人生を歩んだのだ。それだけで満足なはずだ」と受け取る人もいたかもしれないが。

花は本当に立派で偉い、理想的な母親だ。大変な子育て、家族を食べさせていく重労働を一人でやり、笑顔を絶やさず、決して、子どもに当たったりしない。そして、納得して、子どもを送り出す。子どもに見返りを求めない。そういう生き方に満足をし、喜びを見出せる人格者。聖人のような生き方だ。

けど、じゃあ、花のように生きたいか? となると、答えはNOだ。
おそらくNOと答える女性はたくさんいるだろう。

男性でなければ、ああいう話は描けないだろうな、とも思った。

※「花」は、男性に都合のよい女性像にしか見えなかった。おまけに花の外見はずっと「少女っぽい」・・・あれだけの苦労をしているのに、ずっと若いままだ。畑仕事をすれば紫外線を浴び、シワも増える。人よりもずっと「老ける」のに、そういった描写はされない。

世間は、母親に「フルタイムで働く仕事との両立」も求め出した。病児保育どころか、普通の保育園もまだまだ足りないし、仕事との両立は相当きつそうだ。いつもいつも時間に追われ、精神的にもイライラしてしまうだろう。けど、イライラを子どもにぶつけてはいけない・・・愛情いっぱいに育てなければならないのだ。夫も仕事で忙しい。
でも、「花」のような女性ならできるのだろうな。
けど、ほとんどの女性にはおそらく無理なことだと思う。

なので、あの映画で違和感を持った女性はけっこう多かったりして。
素直に感動したのは男性が多い?
それとも、子育ての大変さを味わっているママさんの多くも感動したのかしら?
ファンタジーなので、そんなの気にならなかった人も多いかもしれないが・・・

このアニメ映画に違和感をもった女性に、「わがまま、母性がない、人間として冷たい、女としてどうかと思う、女性の権利ばかりふりかざしたがるサヨク」と思う男性がたくさんいるとしたら、やはり、結婚子育ては、お互いにいばらの道になりそうな気がした^^;
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ハヤシ

Author:ハヤシ
2003年から8年間、ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)のサイトで、マンガ「ショパン物語」を連載してました。

商業誌でマンガ連載経験あり。

主な作品 
「音吉君のピアノ物語」(小学館・少年サンデー) 
「ご令嬢金崎麗子」(集英社・スーパージャンプ) 
「スカイプレイ」(秋田書店・ヤングチャンピオン)
ほか読み切り多数。

ちなみに「音吉君のピアノ物語」(全6巻)が欲しい方はこちらへどうぞ↓
小学館コミックス「音吉君のピアノ物語」オンデマンドのページ

書き下ろしピアノ漫画「ピアニスト」(彩図社)は現在、中古本としてアマゾンなどで流通。

このブログでは、ピアノ、ショパンネタ、マンガ・物語創作、作品感想、社会ネタ考察記事を書いてます。
RPG「クロノトリガー」に、はまったので、「クロノ関連ネタ」もあります。

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